どうも、リョウサトウ(@ryosatony)です!
LINE Pay社が始めた全員にあげちゃう300億円祭に合わせて、新しいポイント制度が追加されたのはご存じでしょうか。
それが「LINE Payボーナス」と呼ばれている物で、今回のキャンペーンで送られている1,000円(相当)がこの「LINE Payボーナス」です。
しかしこのLINE Payボーナス、実はこれまでLINE Payにチャージされた金額(いわゆる「LINE Pay残高」)とは使い方や使える自由度が大きく異なっています。このことにはLINE Pay社はもちろん、メディアでもあまり触れられていません。
しかも大きな違いがあるのにもかかわらず、表示されている「残高」は2つが合算されているため、違いが非常にわかりづらくなっています。
LINE Pay残高とLINE Payボーナスの違い
今までLINE Payに銀行口座やコンビニでチャージしていた金額は、「LINE Pay残高」と呼ばれるものです。現金でチャージ、またはLINEポイントからLINE Pay残高へ交換して得られます。
そして「LINE Payボーナス」は、わかりやすく言うとLINE Pay社発行の「新しいポイント」になります(名称通り「LINEポイント」とは別物です)。特徴としては、よくあるお店のポイントのようにLINE Pay加盟店でしか使えない独自のポイントというところです。そのためLINE Pay残高とは価値、すなわち利用できる自由度が大きく異なります。そして有効期限もあります。付与されてから2年間です。
ざっくりまとめると、以下の様になります。
- LINE Pay残高:JCB加盟店、つまりJCBが使えるお店(店舗・オンライン)ならどこでも使えるものです。
- LINE Payボーナス:LINE Pay加盟店でしか利用できません。
LINE Pay種類 | JCB加盟店 | LINE Pay加盟店 | 出金 | 有効期限 | 価値(自由度) |
---|---|---|---|---|---|
LINE Pay残高 | ○ | ○ | ○ | なし | クレカとほぼ同様の使い勝手。 |
LINE Payボーナス | × | ○ | × | あり (付与後2年) | 目安としてLINE Pay QRコードが使えるお店にほぼ限定される。いわゆる「ポイント」の位置づけ。 |
どっちをどれくらい持っているかは、LINE Pay画面のLINE Payボーナス履歴、または送金の画面で確認できます。
<LINE Payボーナス履歴>
<送金時の画面>
LINE Pay 利用上の注意 -「決済」
今後LINE Payで物を買うときは、そのお店がLINE Pay加盟店であるかどうかをまず確認しなければなりません。
LINE Pay加盟店でないお店(JCB加盟店)で利用する場合、LINE Payボーナスが使えず、LINE Pay残高のみで支払う必要があるからです。LINE Pay残高の確認は前述のように「送金」の画面がよいでしょう。カード画像上の金額は、LINE Pay残高とLINE Payボーナスの合算値だから注意が必要です。
また、後述しますが、今後は送金などで自分の持っている残高がどうなっているか、本人が知らない間に変わってることが起こりえます。
「全員にあげちゃう300億円祭」でも、LINE Payカードを利用したら残高不足で使えなかったというトラブルが頻発していました。これはJCB加盟店での利用の際、LINE Payボーナスとの合算金額は購入金額より上回っていても、実際にはLINE Pay残高が購入する金額より下回っていたからです。
ボクはよくオンライン決済でLINE Payを利用していましたが、実店舗だけでなくオンラインでも今後はLINE Pay加盟店かどうかの確認が必要です。例えばLINE Pay加盟店でないAmazonでLINE Payを利用する際は「LINE Pay残高」を確認しなければならなくなります。
なお、LINE Pay加盟店で利用する際はLINE Payボーナスが優先的に利用されますので、LINE Pay残高を気にする必要はありません。
LINE Pay 利用上の注意 -「送金」
LINE Payでの送金は要注意です。ご利用案内にはこう書いてあります。
つまり、優先順位は決済時と逆です。LINE Pay残高が先に減ります。そして今後はLINE Pay残高とLINE Payボーナスが混在された形での送金になるということになるのです。
従って割り勘などでLINE Payで送金してもらった場合、自由度の低いLINE Payボーナスで支払われる可能性が出てきます。
例えばLINE Payで1,000円を送金する/されるパターンを考えてみます。
あなた
LINE Pay残高:1,000円
LINE Payボーナス:0円
Aさん
LINE Pay残高:0円
LINE Payボーナス:1,000円
1)Aさん→あなたへ送金
割り勘でAさんがあなたに1,000円払うことになりました。
あなたはLINE Payボーナスを受け取ることになります。
あなた
LINE Pay残高:1,000円
LINE Payボーナス:1,000円
Aさん
LINE Pay残高:0円
LINE Payボーナス:0円(-1,000円)
2)あなた→Aさんへ送金
次の割り勘では、あなたがAさんへ1,000円払うことになりました。
2人のLINE Pay状況が変わっていない場合前提で、次のようになります。
あなた
LINE Pay残高:0円(-1,000円)
LINE Payボーナス:1,000円
Aさん
LINE Pay残高:1,000円
LINE Payボーナス:0円
【結果】
送ったり受け取った金額自体は同じでも、以下のような違いが起こりました。
- AさんはJCB加盟店ならどこででも1,000円の買い物ができるようになりました
(LINE Pay残高を手に入れたため) - あなたはLINE Pay加盟店でのみ1,000円の買い物ができる状況になりました
(LINE Payボーナスしかもっていないため)
このように、どちらかが損する結果が生まれる可能性があるのです。
特にLINE Payを長く使ってる人と、LINE Payボーナスから使い始めた人が送金のやり取りすると、この極端なパターンは割と現実になりえます。
今後は送金する側もされる側も、どちらを送る/どちらが送られることになるのか意識する必要がありそうです。
まとめ
一番の問題は、LINE Pay社からLINE Payボーナスが大きな告知なく導入され、なおかつ合算した金額が表示されている点です。決済時の混乱は利用者に大きなダメージがあるのですから、もっと慎重にわかりやすい告知をしてから導入すべきではなかったでしょうか。
もちろん「全員にあげちゃう300億円祭」でもらったLINE Payボーナスはありがたいのですけど…個人的に大きなモヤモヤが残るキャンペーンになりました。